日本とベトナムは、ベトナムでの医学研究所ネットワークの改善を目的とする技術協力プロジェクトの合意書に署名しました。
合意書への署名は、ホーチミン市で、日本国際協力機構(JICA)、国立衛生疫学研究所、そしてパスツール研究所が行いました。
五年計画に基づき、特に危険性の高い感染性病原菌の分析および管理のため、バイオセーフティレベル3(最高レベル)の研究室がパスツール研究所に設立されます。
このプロジェクトでは、感染症対策の優先順位決定の判断力を養うため、研究室が行う分析、また、研究所が管理する予防薬を用いて、省内中央施設でのバイオセーフティ—を改善することを目的としています。
また、必要な設備や指導教材を提供し、省内中央施設での教育を向上させる目的も持っています。
JICAベトナム事務所長の藤田安男氏は、「先月の2月には国立衛生疫学研究所でエボラウィルスの実験室診断に成功し、この研究所が東南アジアで他をリードする調査研究機関であるということを示しました。」と話しました。
「このプロジェクトのおかげです。第3期を経てだと思いますが、国立衛生疫学研究所とパスツール研究所では危険性の高い感染症の診断がより迅速かつ正確にできるようになると思います。ベトナムと近隣諸国の感染症に対する処理能力は高くなりますよ。」と付け加えました。
国立衛生疫学研究所のダン・ドゥック・アイン所長によると、「研究所を標準化したおかげで、我々は、インフルエンザA型およびH5NI型、エボラウィルスなどの危険性の高い感染症の診断ができます。」とのことです。
「パスツール研究所にバイオセーフティー研究室ができたら、ベトナムでも、爆発的な集団発生につながるような感染症にも迅速に対応できるようになるだろう。」と、同所長は述べました。